第45回 パパこそ子供と一緒に料理を!「子手伝い」のススメ 滝村雅晴
2009/05/13 水曜日
では、どのように一緒に料理するかというと、パパの料理のアシスタント、
つまり「お手伝い」をしてもらいましょう!
「手伝い」といっても、厳密にいうと手伝ってはいません。
むしろ邪魔になるだけです。平日の朝はまず無理でしょう。
子供がキッチンまわりをウロウロしているだけで、ママなんか「キー!」です。
だからお休みの日にパパと一緒に始めることをおススメします。
「子どもの手伝い」は、実際に戦力として役立つのは小学校に入ってからぐらいでしょうか。完全に任せられるようになるのは、5、6年生かもしれません。
一番手間のかかる、小学校あがる前の子供たちは、「お手伝い」という名の「役に立たない手伝い」ですから。
小さい頃の「お手伝い」は、将来の子供たちの「食」への興味のために、大切な学びの機会として考えてはどうでしょうか。
役に立たないけど、とても大切なお手伝いのような行為を「子手伝い」と呼んでいます。
「まったく手伝いにならなくても、小さいころから料理に巻き込む!」
では、具体的にどんな風に巻き込んでいくのか。僕が日常していることをご紹介させていただきます。
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「殿様囲む(とのさまかこむ)」子手伝い
と覚えてください。と言いながら、別に覚えなくても大丈夫なのですが、せっかくごろ合わせで考えてみたので、その流れで紹介します。
それぞれの頭文字に秘密が隠されています。それぞれ1字ずつ順番に解説します。
<と=とる>
「とる」は、漢字にするといろんな種類があります。
とるものによって、漢字も変わります。
まずは「取る」から。これは、
・ 枝から枝豆を取る
・ プチトマトのへたを取る
・ スーパーの食料品売り場から買うものを取ってカゴに入れる。
・ 近くにあるものを取ってパパに渡す。
など、結構あります。
自分でやれば早いんだけど・・・というものばかりですが、そこはぐっと我慢。
子供たちに、一緒に料理をした気分にさせてあげてください。
他の漢字に、野菜を収穫するときに使う「採る」と、獣や魚を「獲る」の2種類があります。
こちらは、家庭菜園されているハーブや、野菜を採ったり、魚のつかみ獲りなど身近にチャンスがあれば、やらせてあげるといいでしょう。
子供がしなくても僕がやりたいことかもしれません。
また、「と=とぐ」と言い換えて、最近は3歳の次女にお米を「研ぐ」ことをさせています。みるみるうちに、ぬかで水が濁っていく様子を楽しんでいるようです。
<の=のぞく>
「のぞく」は、「覗く」です。
煮えてきた鍋を、パパに抱っこされて覗いたり、グリルで火にかけている魚の焼け具合を覗いたり、オーブンでジリジリ焼けるピザを覗いたり、出来上がる瞬間を、パパと子供で共有できる「子手伝い」です。
<さ=さわる>
「さわる」は「触る」です。
パパやママが買い物をした材料を、そのまま冷蔵庫にしまい、さっと調理し、食卓に出せば、子供たちが、野菜や、魚、肉に触れることはありません。
「そういえばいつ魚を触ったかな?」状態なパパもいらっしゃるのでは。
肉も冷蔵庫に入れているから冷たいのであって、常温だと生ぬるいお肉だったりします。また新鮮な野菜は、触っただけで違います。
たとえばナスは、ヘタにトゲがあって、触ると刺さります。

*トゲのある新鮮なす
キュウリも採りたては、チクチクします。
僕も子供たちと一緒にまだ採れたて野菜をその場で食べる体験をしていないので機会を日々ねらっているところです。
触って新鮮かどうか、食べたら美味しいかどうかを、パパとしてはとっても伝えたい。
毎日毎日、野菜や果物、肉や魚に触れたり見たりしていると、そのうち持ったり、触ったりしただけで、新鮮かどうかわかるようになってきます。
特に、野菜を切ったときの感触が、古いものと採れたてでは違います。
ほうれん草なんか、茹でたり、炒めたりしてもいいものはしゃきっとしています。
そんなことがわかると、食べながら食材の話だけで会話がはずむようになってきます。
「ごはんできたよ~」という時まで、何をつくっているかわからないのはちょっとさびしいですよね。
娘がまだ5歳なので、こんなこと言えるのかもしれませんが・・・
<ま=まわす>
「まわす」は「回す」です。
我が家では、もっぱら野菜の水切りを、サラダドライヤーを使っているので「子手伝い」としてやらせています。
この水切りは僕のこだわりです。
レストランで食べるサラダが美味しく感じるのは、きっちり野菜の水気をとって、オリーブオイルなどの油を絡ませた後に、塩やドレッシングを絡めているから。
このひと手間だけで、驚くほど野菜の味をかみしめることができておいしいのです。
また食べたくなるサラダをつくるためには、絶対に水切りをして、作ってください。
サラダ=水を切る。ここで「子手伝い」登場です。
<か=かう>
「かう」は「買う」です。
パパと子供たちで一緒に買い物に行きましょう。
小さな子供と一緒に買い物いくのは、実はとても邪魔っけで大変なんですよね。
うちの近所のスーパーも、特売の日なんか、すごい人でごった返しカートが前に進めません。
はっきりいって大変ですが、毎日の日課として、子供を連れて買い物している奥さんの苦労を分かるためにも苦労を買ってでましょう。
パパだけでなく、子供たちもスーパーのどこに何が売っているか理解するのは、子供の成長にとってもいい気がします。
また「買う」ためには、準備がいりますのでお忘れなく。
・ 何を
・ どれぐらい
・ どこに売っている
・ どの食材を
買うか。この作業を大きくなるにつれて、子供たちと一緒にすると、子供なりに、食材選びの経験が身についてきます。
そして、絵本や写真で見ている食材が、目の前にあって名まえと実物がどんどん一致していきます。
ブロッコリーと、カリフラワーの違いがわからないパパもいますから、奥さんや子供に気づかれないうちに、今のうちにスーパーでパパも成長していきましょう。
<こ=こねる>
「こねる」は、餃子や、シュウマイ、ハンバーグのタネをこねる「子手伝い」です。
子供たちの大好きな食べ物を一緒につくるわけですから、とても楽しくやってくれます。最初は手がベタベタして気持ち悪いかもしれませんが、日頃砂場で泥団子つくっている子供たちは、大人以上に楽しそうに、ぐちゃぐちゃ混ぜたがります。
混ぜた後は、ぜひ一緒に、ハンバーグの形をつくったり、シュウマイを包んだりしてくださいね。
「これつくったの僕!」「こっちは私!」と声が聞こえてきますよ。

*肉団子をこねる
<む=むく>
「剥く」ですね。
海老の皮や、絹さやの筋、ニンジンや、ジャガイモの皮をピーラーで剥いたりと、結構「剥く」「子手伝い」はあります。
小さな子供を台所に立たせる時は、一段高くなる台は必須です。
パパと子供たちと一緒に並んでつくる料理はとても楽しいです。

*海老の皮剥き
さて、いかがでしたでしょうか。
なぁんだ。と思うかもしれませんが、「心」と「時間」の余裕がないと、実際には なかなかできないものです。
でも、巻きこみ続けることで、子供たちは、料理を始めだすと「やる~」といって集まってきます。(まだ5歳と3歳の女の子なので、今がピークかもしれませんが・・・)
子供たちも小学生になると、友達も増え、活動範囲も広がり、興味の対象もどんどん内から外へなっていくでしょう。
そう考えると、5~6歳ぐらいが「子手伝い」のピークかもしれません。
小さなお子様がお家にいらっしゃるご家族は、今のうちに一緒に「子手伝い」を楽しんでみてください。
僕も、これからもっといろんな「子手伝い」をさせて、一緒に楽しみますよ。
いぢちさんの漫画のように「無観客試合」が来る日も早いかもしれませんからね(笑)。
パパ料理研究家 滝村雅晴

