第9回 女の子が嫌がることをするのが男の役目なのかも? 田中尚人

2008/01/16 水曜日

イラスト
 
男性向けの育児雑誌や育児本が相次いで出版されてみたり、
僕らが書いてるような、こういうブログがスタートしたり、
映画やテレビドラマでもそんなテーマも増え始めた。
今まで、一方的に妻任せという悪慣習が威張っていたから歓迎すべきこと、なのかもしれない。
諸手を挙げて喜ぶべきこと、なのかもしれない。
でも、どうなんだろうか。
こんなパパも増殖中なんじゃないかな。

赤ちゃんの栄養状態や健康について、ママ以上にディープに首を突っ込むパパ、
子どもの髪型やファッションに、妙な一家言を持ち出すパパ、
公園で、子どもがケンカしたり泥だらけになることをやたらに気にするパパ、つまり公園での遊び相手はパパだけじゃなくっちゃ、と必死なパパ。
子どもの勉強や成績チェックに余念のない、教育熱心なパパ、
プレジ○○○ファミリーみたいなエリート志向雑誌の特集記事を気にしちゃうパパ、
子どもとの遊びを、教育の一環としてマジメにとらえているパパ、
学校や塾へのクレームに、生き甲斐すら感じてしまうパパ、
「趣味は子育て」と、デジカメとパソコンとブログにハマるパパ、
娘の習い事に恋人然として付き合うパパ、
子どもの就寝時間や、行儀などにママ以上に口をはさむパパ・・・

う~ん。最後の項目なんかは僕にも当てはまっちゃうかな。
こうしたパパたちの姿を全面否定するつもりはない。
だけど、こういうパパたちから見えてくるのは、
「パパらしさ」であるよりも、どっちかといえば「ママらしさ」だ。
つまり「パパのママ化」。
一家に二人のママがいたら、子どもはかなり息苦しいよね、きっと。
親が総がかりで、いつも自分のことばかり考えているって知ったら、やっぱり息苦しいよね、きっと。

男の育児力についてせっかく注目が集まり、愉快にそれを実践し始めたパパも増えてきたわけで、
むろんそれに水を差したり、偉そうに評論するつもりはないけれど、
今回は、ちょっと立ち止まって、このブログ上で考えてみたい。
もちろん、自分の胸に両手を当てつつ。

では。いきなりシンプルな仮定をひとつ。
【 パパはママがしないことをすればいいのではないか 】
おそらく、パパたちは、ロールモデルにすべき「父親像」がない場合、
「母親」をそのモデルにするしかなかったのではないだろうか。
であれば、ママ化しないためには、わざとその逆を試してみるのだ。

例えば・・・
行儀作法について。
風呂上りは、パンツ一丁。ノッてる時はフルチンで家を歩き回る。
ウンコやオナラについてのシモネタを食事中にたびたび披露する。
大声で歌ってほしくない替え歌の開発に余念がない。
新聞記事についての独自の論評を長たらしく話すクセがある。
子どもの前でも、くだらない、実に些細なことで夫婦喧嘩する。
いつまでも子どもと一緒に風呂に入りたがる。
風呂では、十八番の歌を大声で歌う。
「ふざけんじゃねえぞ」とか「くそったれ」とかとか乱暴な言葉づかいが飛び出す。
家族の前で、オナラ、ゲップをする。
街ですれ違った女性の魅力について、講釈する。
本を読んだり、映画を観ている最中に、大笑いしたり号泣したりする。
口笛を吹きながら近所を歩く。

あれ?これって、女の子が忌み嫌う「オヤジ」のイメージそのものだなぁ。
だけど、忌み嫌うのは、対象が友だちとはかけ離れた「異人種」として映るから拒絶反応が起きるわけで、ママ=女性が決してしないことをする、という意味においてはこれはこれで成功だ。

ちなみに僕が小学生の時に喜んでやったことで、女の子に嫌われたことは、
はなくそを食べる、
好きな女の子をつねったりしていじめる、
スカートめくりの裏技を開発する、
黒い下敷きにフケを集める、
女子の保健授業を盗み聞きする、
隣の机の女の子から借りた消しゴムを破壊する、
授業中に特製輪ゴム鉄砲で、狙撃する、
カエルやトカゲ、トンボなど小さい生き物を虐殺する、
掃除をサボる、
それを注意されたら「おまえのカアチャン、出べそ」とか「百貫でぶ」「だっちょ」とののしる、
「たんたんたぬきの○○玉は~」の歌を女の子に聞かせる、
爆竹と癇癪玉の本当の楽しみ方を知っている、
つばを遠くへ飛ばすテクニックに磨きをかける、などなど。
どこからどうみても、「バカたれ」でしかない。
イマドキ、こんなガキがいたら学校で大問題。
ヘタしたら、児童相談所に通報されてしまうかも、だ。

話を戻そう。
このオヤジ像は、確固たる信念と図太さ(無神経とも言う)がないと成し遂げられない。
小心者の僕としては、なるべく嫌われたくないし、
老後にポイ捨てされる根拠は、少しでも減らしておきたい気もする。

最初の仮定に無理があったかな。
では・・・これならどうだろう。
【 パパは、自分勝手なヤツになりきる 】
子どもが出来た直後から、妻も夫も自分を捨てて「子育て」という滅私奉公のループに入ってしまう。
それ以前の生活と比べれば、ストレスが溜まらないワケがない。
ヘタをすれば、精神も破綻する。
だから、最低限必要なことはこなしつつも、「滅私」にならないように「自分」を守り育てるのだ。
これは、ママにも当てはまるよね、きっと。

例えば・・・
たまには自分たちが好きなものを食べる。
(辛い麻婆豆腐やカレー、チゲ鍋とか。オトナの味覚に子どもを付き合わせる。だいたい、辛いものを食べてお腹壊したり死んだりした子どもはいないのだ。)

会社帰りに立ち寄った焼鳥屋に、いきなり家族全員を呼び出す。
(だいたい、ファミレスのレトルト料理を食べるよりはるかに旨いし、たいがいの子どもは飲み屋のしつこくてしょっぱい肴が大好物なのだ。) ただし、いきなり、というのがミソ。

家族サービスとして、行きたくもない遊園地やドライブは、断固拒否する。
そのかわり、パパ自身が企画した遊びに家族を無理やり付き合わせる。

たまには、子ども同士に留守番させたり、知り合いに預けたりして、夫婦でライブに行ったり、夜のデートをする。また、それを公然と子どもたちの前で計画を立てる。

趣味は、断じて捨てない。逆にどんどん増やす。
子どもが生まれたらバイクは売らなきゃ、みたいなCMを観たことがあるけど、あれはナンセンス。
好きなことに胸を張ってないと、趣味が「子育て」になっちまう。

つまり、子どもや妻に媚びて「良いパパ」になるよりも、
妻も子どもも大事にしてるけど、「自分」という個が確立したパパってこと。
個が強いと自分勝手、というイメージが強くなるけれど、そこを頓着しないのがコツかな。

あれ、やっぱり典型的なオヤジ像になっちゃった。
ってことは、「ママ化」の逆は「パパ化」ではなくて、「オヤジ化」ってこと?
そんなことって、ある?

結局、つづく。

 

今週のパパ検定クイズ                             
『子育てパパ力(ぢから)検定公式テキスト&問題集』(小学館刊、全国書店にて発売中)より抜粋
1.児童手当                

児童手当の支給期間は、いつからいつまででしょうか?
 
1. 0歳~小学校入学まで
2. 0歳~小学校卒業まで
3. 小学校在学中
4. 0歳~中学校卒業まで

 

2. 誤飲

東京消防庁の調べによると、0~5歳児の誤飲(間違って食品以外のものを飲み込むこと)のうち、最も多いものは次のうちのどれでしょうか?
 
1. お金
2. 洗剤
3. 薬
4. たばこ

 

3. 伝承・遊び

カルタは、子どもから大人まで、家族や友だちと複数で楽しむことのできる優れたカードゲームです。
さて、その語源は次のどこの国の言葉に由来するでしょうか?
 
1. オランダ
2. インド
3. ポルトガル
4. ドイツ

先週のパパ検定クイズ 解答と解説 
『子育てパパ力(ぢから)検定公式テキスト&問題集』(小学館刊、全国書店にて発売中)より抜粋
1.病気
「幼稚園や保育園に通ってはいけない伝染病」で、法律で定められていないものは、次のうちどれでしょうか?
1. インフルエンザ
2. 水いぼ
3. 百日ぜき
4. おたふくかぜ

答 2
解説
文部科学省は通達として以下の病気の場合、学校への出席停止を指示しています。
【第二種の伝染病】
インフルエンザ、百日ぜき、麻しん、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、風しん、水痘(水疱瘡)、咽頭結膜熱、結核
【第三種の伝染病】
腸管出血性大腸菌感染症、流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎

 
2.育児休業
平成16年度に配偶者が出産した男性のうち、平成17年の10月1日までに育児休業を取得した人の割合は、およそ何%でしょうか?
1. 0.5%
2. 2.5%
3. 5%
4. 7.5%

答 1
解説
平成17年の女性の育休取得率は、72.3%でした。男性はわずか0.5%です。
育児休業取得者のうちの男女別割合は、女性98.0%、男性2.0%です。また、子どもがひとりの世帯では、その子の母親は、出産を機に約7割が離職しています。

 

3.テレビ・まんが
人気アニメ『ドラえもん』に登場するのび太のお父さんの名前は、野比のび助(のび のびすけ)といいます。さて、彼が学生のころに夢みた職業とは、何でしょうか?
1. パイロット
2. 画家
3. 発明家
4. 新聞記者

答 2

 

この商品へのコメント一覧

2件

ももんちゃん

2008/01/18 10:26

毎回楽しいですね。読んでてほのぼのしてきます。今回は少々オヤジ化しつつある自分にドキッとしながら読みました。それにしても、男の人って本気で子どもと遊べるのがすごいなぁと思います。だから父ちゃんが早く帰ってきた日は、家が壊れそうなぐらい走りまくって笑いまくっている子どもたちです。女ってつくづく冷静で所帯じみた生き物だわ。。。

トモママ

2008/01/24 09:21

田中パパ、ずいぶん悪い小学生だったんですね(笑)。
小学生のころ、私も隣机の田中パパみたいな男の子に何度も消しゴムを噛まれて泣いたことを思い出しました。あと、シャーペンの芯をたくさん折られました。
ふふ。いま、あのいじめっ子は、どうしてるんだろう。立派なおじさんになっちゃったかな。