第23回 育児休暇のころ 奥平 亨
2008/06/11 水曜日

2回目の育児休業が終わって2週間ほどになる。
やっぱりさびしい。
休ませてくれた会社の上司や同僚には本当に感謝しているけれど、本音はもうちょっと長くとりたかったなあ、というところ。
前回も今回も期間は2ヶ月程度だから、短いといえば短い。本当にあっという間だった。決して期間が長いほうがえらいとか思っているわけではないけれど、僕自身が置かれた環境に自分をあわせていくのに割りと時間がかかるほうなので、ペースがつかめたころには終わってしまうというのが実感だ。
それに相手(こども)は日々刻々と成長・変化していく。
育休が終わる頃に過ぎ行く時間への思いがどんどん増していくのは、僕自身がようやくつかめた生活のペースに対応しつつあることだけじゃなく、相手がどんどん成長していくのを目の当たりにするからだろうなと思う。
1回目は06年3月から4月、コウタローが生後8ヶ月を迎えてから10ヶ月目になるところまで、が僕の担当だった。
そのときの役目は1 )コウタローの世話(主に日中の授乳と部屋遊び、散歩など)、2 )家事全般、で、後半はこれに入所したての保育園へ「ならし保育」通園が加わる、という感じ。
人間の子どもは他の哺乳動物と比べて8ヶ月ほど早産で生まれてくる、と聞いたことがあるけれど、それに従えば、僕が奥さんからバトンタッチされたとき、息子は他の哺乳生物がちょうど生まれる頃の状態であった、といえる。
哺乳生物は生まれてすぐお母さんのおっぱいを自分で探して飲んだり、歩いたりするものだけど、ちょうどコウタローは、それに近い状態だったと考えると面白い。
外界に興味を大いに示しだして、散歩に連れ出せば笑ったり喜んだりと反応もどんどんよくなってきていたことを思い出す。
時の頃はちょうど3月。桜も咲いたり、蝶が飛んだりと最高の季節。青白く光る水槽の前で息子と一緒にお話しながら食事をする、なんて勝手に幻想的なイメージを持って水族館へ出かけたのに、手作りのお弁当を食べようと思ったら館内での食事制限に遭い、しかもコウタローは最初から最後までベビーカーで寝たまま…、なんてことも楽しい思い出だ。
さて、今回は08年4月から5月。モモコの生後すぐから2ヶ月あたりになるところまで取得することにした。
女性は産後すぐに体調が戻らないので、それが整うまで、上の子の世話をできるだけしつつ、家事全般をこなすということが一番いいのでは、と相談した結果なんだけど、親類縁者がそばにいない我々にとっては、こうでもしなければやっていけないのだ。
娘のモモコは3月半ばに生まれた。
季節は最高。僕もコウタローのときの経験があるのでさあ目いっぱい子供とでかけるぞ!と最初は意気込んだものの…。ああ勘違い~。
振り返れば最初の2週間ほどは苦しかった。
モモコは生後すぐそんなに外出しちゃいけないんだった~と気づき、毎日の外出は、だからコウタローの保育園への送り迎えだけで、それ以外はほとんど自宅にこもりっきり。
買い物は生協の宅配で終わり。
今回は育児というより奥さんの“介護休業”だったなあ、と改めて実感。
こんなに外出も出来ない、買い物にもいけない、本も読めない、なんて…。
うーん、ままならない生活。
く、苦しい。
奥さんは体調もすぐれない日が続いていたので、そちらのほうが苦しいのは当然で、僕がこういうのはいかにも贅沢だし、たんに自覚不足。育児のおいしいところだけを持っていこうと思っていた僕のわがままな思いに違いないけれど…。
でも会社に行っていたら奥さんのこういう苦しみにもなかなか気づかなかっただろうなあ、とも思う。
鈍感なのかもしれないけど、少なくとも1回目のときはこういうことを感じることはなかった。
あるときからコウタローを保育園に迎えに行くとそのまま自転車で少し遠出をして、新幹線を見に多摩川土手まで足を伸ばしたり、大きめの公園に出かけたり、おやつを買い込んで一緒に食べたり、ということをやっていた。
奥さんには悪いけど、僕にとっては相当のストレス発散、息子も喜ぶし、一石二鳥だった。
コウタローもおにいちゃんになった、ということを受け止めるのに時間がかかるだろうな、と思って、パパと二人の特別な時間をとってあげたいなあと思っていた。
(でも育児休暇の最後のほうで、僕がひとりセンチメンタルに「コーチャン、もうすぐ(保育園の)お迎えはお父さんじゃなくてお母さんになっちゃうよ」と言うと息子は「ママのほうがいい」なんていわれがっくり…。他の子はみんなママが迎えに来ているのをうらやましく思っていたようで、なかなか親心は伝わらないものだ)
モモコとのふれあいのほうは、というと、最初は、1回目のブログでもかいた授乳、あとは夜中のオムツ換えで、日中はよく寝ていたのであんまり触ることもなく…。
でもこれが1ヶ月を過ぎるとこちらの働きかけに応じて笑ったり、喃語を話したり、とてもとてもかわいくなってきた。
そして同時に僕の育児休業もゴールが見えてきた…。
正直なところ二人の子供を抱えて、奥さんもこれからもう少しして会社に復帰して、本当にやっていけるんだろうか、と不安な思いがあるのも事実。
育児休暇が明けてから僕たち夫婦の本当のチャレンジが始まるんだなあ、と思ってます。
さてこれまでなんだか僕のすごくパーソナルなことについてだけ書いてきたのですが、次回はもう少し提言めいたことも書けるかなあ。

1件
くくる
2008/06/24 20:09
産後の外出できないときって、ほんとに、「閉じ込められた」感じがしました。こういうことをわかってくれる男性がふえるといいな。
奥平パパ、いろんな人に伝えて下さいな。