第25回 子どもへの関わり方は実はいろいろなんだ 奥平 亨
2008/06/25 水曜日
先日は、コウタローの3歳児健診とモモコの3ヶ月健診のダブルヘッダー。
コウタローは2,706グラムで生まれてからなかなか体重が増えず、6ヶ月健診のときには「要観察」みたいなことを書かれたけれど、今は身長も体重も平均以上、野菜も良く食べるし、おはなしも得意なほう。
昨日の小児科の先生と歯科の先生の問診のときにも、名前も年齢もはっきりと答え、「お願いします」と「ありがとうございました」と言えたので先生始めボランティアのおばさまたちからもたいそう褒められた。
まあ、たまたま機嫌がよかったのだけど、それでも僕はうれしくって帰りに本屋で好きな本を買ってあげた。
モモコは、ようやく3,900グラムを超えたところで、標準からすればまだまだ小さい。でも生まれた当初から助産院の紹介で診ていただいている先生からは、「体重の増え方も安定しているし、最初が2,200グラムだったのに、3ヶ月で標準体重の5キロになっていたらそれはそれで心配。この子なりに成長しているので大丈夫でしょう、ほらこの足の肉付きなんかも十分だしね」といってくださってこれも安心。
僕も最初は手足を触って遊ぶときも恐る恐るのところがあったけど、最近はもう大丈夫、という思いがあるので先生にこう言っていただいてほっとした。
3歳児健診の話の続き。
奥さんが下の子の世話をするので、僕一人で連れていった。
市の案内で行う検診は1歳児健診、そのつぎは3歳児健診。
1歳児健診には僕と奥さんと両方で出かけていったんだけど、そのときは50人くらいの子どもに対して5人ほどのパパを見かけた。
昨日の3歳児健診は、45人くらいの子どもに対して、パパが連れてきているのは僕とあともう一人だけ。
割合が減ったのは、ひとつの仮説として、「子供の年齢があがると、パパの守備範囲が変わってきて、生活に近い部分はやっぱりママの役割になりがち」なのかなあ、と思ってみたり。
まあ昨日のこの回だけたまたまで平均すればもう少し多いのかもしれないけど。
うーむ。
これまでも書いてきたとおり、僕はそれぞれ短いけれど2回の育児休暇をとった。
でもそれ自体に大きな意味があると思っているわけじゃない。
あえて言えば男性に育児休暇を取らせるということにだけキャンペーンかけているように見える最近の風潮もどうかと思うくらい。
育児休暇なんて取らなくても、育児への関わり方はさまざまあるはず。
むしろ休暇の後、つまり仕事もやりながら育児を含めた生活をしていくことこそが本当のチャレンジだと実感として思う。
この間、高校時代のサッカー部で仲のよかった友人とサッカー部の同窓会の話で10年ぶりくらいにやり取りをした。
彼は大学も一緒だったけど、学部も違ったし、彼のほうが大学でもサッカー部に入って一年目からエースとして活躍した一方、僕は映画研究会という文化部(?)に入ってしまったのでちょっと疎遠になっていた。
彼はそのまま地元に残って就職し、OB会の幹事をしている。
年に一度のOB会のことで、卒業後、話すこともあったけど、僕が海外に駐在したりした関係でこれも途絶えがちになり、今回ほぼ10年ぶりにメールする機会があった。
そこで僕が入っているファザーリングジャパンの話をしたら、彼のほうからすぐ返信がきた。
それによれば、彼の家も共働き。奥さんは出張もあるし労働時間も長い一方、自分は定時で仕事が上がれるので、二人の娘(今は小学校4年と6歳)の保育園や学童の送り迎えは全部自分でやってきているとのこと。
彼自身は育児休暇をとっていないそうだが、毎日の料理洗濯をこなしているそうだし、上の子が家で一人でいる時間がないように習い事の曜日を調整したり、いろんな工夫をしていることを教えてくれた。
奥さんの実家はわりとすぐそばだけど、介護もあったりで、それでも、時々はヘルプがもらえるそう。
なるほど。すごく立派なファザーリングだなあ、としみじみ思う。
もちろん、“育児休暇の取得”というのは、象徴的でわかりやすく、いかにも子育てに関わっているんだなあ、という感じがしないこともない。
でも僕自身の経験で言えば、育児休暇をとったことで、子どもとの関係が変わったか、と問われても、実はよくわからない。何しろとっていない自分との比較ができないわけだし。
オムツ換えやミルクの調製のスキルはあがるかもしれないけどね。
結局、僕は自分に自信を得るために、育児休暇をとったのかもしれないなあ、と思うこともある。
家族の中で何かの役割を果たしているという自覚、特に最初は生命の維持を求められる乳児の世話を責任もってやるということを実感する、こんなことで、自分の自信や納得もできてきたなあ、と。
今でも毎晩「おかあさんと一緒に寝たいの。おとうさんはいやなの」といわれ続けている。これに落ち込んだりもするけれど、納得もできる。
だって息子が僕に求めているものが違うということがわかっているから。
行政が行なう「●歳児健診」みたいなやつは、実は子どもの状態をみるだけではなく、親の相談受付をしてくれるところでもある。
僕の住んでいるところの場合、問診票に子育ての悩みを書く欄があって、最後は子どもではなく親が保健師の方と話す機会を設けている。
それならいっそ「3歳児健診はパパが連れてくること」と決めちゃったらどうか。
これなら育児休暇よりハードルが低いような気もする(一日、場合によっては半日休暇とればいけるわけだし)。
そこで、パパの悩み相談を受けるわけですよ。
「いやあ、会社が忙しくて子どもには土日しか触れ合える機会がないんですよ」(よくあるパターン)
「子どもが、おとうさんと呼んでくれないんです」(そりゃかなり深刻)
「妻との会話が減ってましてね」(これは子育ての悩みじゃなくなってるのかも…)
こうなると相談員は保健師の方ではなくて、ライフコンサルタントを雇わなくてはいけなくなるのかなあ。行政も対応を考えねばいかんだろう。
僕自身もこの間の健診で、言うことを聞かない息子をしかっていたら、ボランティアでいるおばさまたちが「まあまあ、日曜日しかお父さんと遊ぶ機会がないんでしょ、今日くらい甘えさせてあげなきゃ」と余計なアドバイスをもらったりした。
こんなふうに決めつけないで欲しいなあ。
子どもに対する関わり方は人それぞれ。社会も行政も、僕たちもきっと問われているに違いない。子育てに決まったベストな法則はないんだ、と。
だからこそ面白いともいえる。
だからこそ、自分が楽しいと思うようにやればいい。
子育てを楽しもう。
これが僕が親になって得た一番のスローガン。
最近、ちょっと二人の子育てに疲れ気味で、自分を発奮させる意味でも、このブログのまとめとして書いておきたいと思った次第です。ちゃんちゃん。
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田中尚人です。
今回の「子育てパパ力(ぢから)のツボ 20%増量!!」は、これにて一旦終了です。
奥平パパの第二子出産直後から3ヶ月間、低体重児への不安や期待、完全母乳育児のタイヘンさ、上の子との付き合い、そして仕事や妻との狭間にあって、悩みつつ笑顔で体当たりしてきた彼の姿が、僕にとっては5年前のアイクの時と重なって、懐かしさと新鮮さで満ちていました。
奥平さん、ご苦労さまでした。
育児中って、日々の忙しさに流されて、なかなか記録を書き残すところまで手が回らないんだけど、書き記すことは、自分の気持ちの整理になるだけでなく、いつか大きくなった我が子へのプレゼントにもなるんだよね。
出産後から夫婦で交換日記をつけている人を知っているんだけど、書き続けることが、夫婦の会話を自然に促すことにも繋がるわけだね。
その意味で、奥平さんや僕のブログが、夫婦の会話のネタになってくれたとしたら、なによりも嬉しい。
次の連載は秋頃に再スタートするはず。
こんどは、おバカなくせにヒネクレものの小学生〜中学生との付き合い方を軸に「子育てパパ力」を披露する予定。楽しみにしていて下さいね。
それから。別に申し合わせたつもりはないんだけれど。
前回連載してくれた安藤哲也と僕が、なんと絵本翻訳デビューをしちゃいました。
安藤哲也 初翻訳の絵本
『ぼくとおとうさんのテッド』
『ジミーのムーンパイ・アドベンチャー』
伸び伸びとした空想力と冒険心、そして、たっぷりのいたずら心に満ちた子ども時代への親子ペア片道キップです。2冊とも現在発売中。
田中尚人 翻訳の絵本
『だから?』
なにをしてあげても「だから?」としか言わない、ヒネた子どもに見舞うキツいリベンジ。結末の大どんでん返しにあなたの遊び心はついて来れるかな?
6月30日発売。
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事務局からのおしらせ
「子育てパパ力のツボ」は9月に再開の予定です。果たして、次回は何%増量でしょうか?
お楽しみに!

